スクリーンで観る高座 シネマ落語
『落語研究会 昭和の名人 四』
上映決定
2012年6月30日(土)~ 東劇、なんばパークスシネマ 他 全国公開
小さん・圓生・文枝・松鶴
昭和黄金期の東西巨匠がスクリーンで夢の競演!!
高座では観ることの出来なくなった“昭和の名人”を映画館で堪能する落語上映企画、‘スクリーンで観る高座 シネマ落語’「落語研究会 昭和の名人」シリーズの最新作の出演者並びに演目が決定致しました。第四弾は、東西名人が映画ならではの夢の豪華競演を果たし、古典落語をたっぷりときかせます!!
★昭和黄金期を築き上げた五代目小さん・六代目圓生、夢の競演!!
噺家初の人間国宝となった五代目柳家小さんと、初めて昭和天皇の前で御前落語を演じた六代目三遊亭圓生は、昭和の落語黄金期を作り上げ発展させた双巨頭。五代目小さんならではの落語研究家・今村信雄作「試し酒」と六代目圓生が、芸の幅なればこその「猫忠」を円熟した芸で魅せます。
五代目小さんが没後10年の節目を迎える命日5月16日には、DVD「落語研究会 五代目柳家小さん大全 上」が発売され、さらに6月14日には、息子の六代目小さん、孫の柳家花緑らが五代目を偲んで「落語研究会 五代目柳家小さん 追善落語会」が国立劇場で催されます。
★関西落語復興の立役者“四天王”六代目松鶴と五代目文枝がいよいよ登場!!
戦後衰退した上方落語の復興を成し遂げ、「四天王」と呼ばれた六代目笑福亭松鶴と五代目桂文枝の2人がスクリーンに嬉しい復活を遂げます。戦後関西若手の筆頭で上方の噺家だけでなく、志ん朝、談志などにも慕われ、鶴光・鶴瓶を育てた六代目松鶴は十八番の「高津の富」をたっぷり熱演。一方、江戸の落語ファンも魅了した五代目文枝は「猿後家」を上方特有の艶やかではんなりとした芸で魅せます。
今年は、上方落語協会会長・桂三枝が自身の69歳の誕生日を迎える7月16日に、師匠である桂文枝の大名跡を襲名致します。さらに、桂文枝八回忌の命日となる3月12日には、DVD「落語研究会 五代目桂文枝名演集」、書籍「五代目文枝論(仮)」が発売されました。その‘文枝襲名イヤー’に華を添える形で映画館でも期間限定で五代目文枝が復活します。
噺家 | 演目 |
六代目 笑福亭松鶴 | 『高津の富(こうづのとみ)』(‘70) モノクロ |
五代目 柳家小さん | 『試し酒(ためしざけ)』(‘84) |
六代目 三遊亭圓生 | 『猫忠(ねこただ)』(‘77) |
五代目 桂文枝 | 『猿後家(さるごけ)』(‘86) |
※()は上演年 上映時間:約2時間10分 |
上映情報
2012年6月30(土)公開
札幌シネマフロンティア(北海道) 011-209-5400
MOVIX仙台(宮城) 022-304-3700
東劇(東京) 03-3541-2711
MOVIX昭島(東京) 042-500-5900
横浜ブルク13(神奈川) 045-222-6222
MOVIXさいたま(埼玉) 048-600-6300
MOVIX柏の葉(千葉) 04-7135-6900
MOVIX宇都宮(栃木) 028-657-6200
MOVIX清水(静岡) 054-355-1400
ミッドランドスクエアシネマ(愛知) 052-527-8808
MOVIX京都(京都) 075-254-3215
なんばパークスシネマ(大阪) 06-6643-3215
広島バルト11(広島) 082-561-0600
福岡中洲大洋(福岡) 092-291-4058
<番組構成を担当する、京須偕充氏による解説>
落語家。昭和の名人あまたあるうち、今回の四人の映像競演は、まさに東西名人の夢の饗宴で、東の六代目三遊亭圓生、五代目柳家小さんは、幕末から明治大正にかけての江戸東京落語の二大芸脈「三遊派」「柳派」の最後の正統な後継者であり、西の六代目笑福亭松鶴、五代目桂文枝は上方落語復興期の「四天王」の中でも、もっとも上方色濃厚な二人だった。
その四人がそれぞれの十八番演目をたっぷり演じる。甦った名高座にしばし時空と日常を忘れていただけるだろう。半世紀に迫るTBS落語研究会のぜいたくな虫干しを存分に楽しみ、落語の深さに浸ってほしいものだ。
六代目笑福亭松鶴は天下一品の「高津の富」。金に困って金持ちぶって無一文になったとたんに大金が舞い込んだ。宝くじのルーツ・富くじの噺。野太いようで小心な主人公の人間臭さは他の誰にも表せないものだった。
五代目柳家小さんは天下無双の「試し酒」。斗酒なお辞せずの酒豪は実在するだろうか?試し試される者たちの大きな賭け。開いた扇子の大杯が揺れる。豪快で繊細な酔態演技の妙は大型画面で迫力まさに真に迫る。
六代目三遊亭圓生は至芸の極致「猫忠」。上方の「猫の忠信」江戸版。万事に凝り性の演者は後半の猫の変化を誰よりも芝居がかりにし、六代目尾上菊五郎の仕草も採り入れた。これまた映像ならではのもの。
五代目桂文枝は無類といわれた女性描写が皮肉に生きる「猿後家」。容貌コンプレックスが起こす爆笑の悲喜劇。そんなテーマがいやみになる場合もあるが、文枝師匠なら大丈夫、朗らかに笑える。芸は人なりの決定版。
<出演者プロフィール>
六代目 笑福亭松鶴 (1918年8月17日-1986年9月5日)
笑福亭松鶴は、上方落語の歴史とともに歩んだ正統派の名跡。桂文枝と共に上方落語の総本家。六代目は戦後に若手の筆頭として上方落語の再興に尽くし、尽力した四人と四天王と称される。酔っぱらいの噺や立て弁、惚気のせりふを豪放磊落な芸風でサービス精神たっぷりに演じた。出囃子は『船行き』。
五代目 柳家小さん (1915年1月2日-2002年5月16日)
「長屋噺の柳派」といわれる“落語らしい落語”は、三代目が確立し五代目によって完成した。「心邪なる者は噺家になるべからず」の師の教えを生涯守り、つねに自然体を旨とし、ひたすら人間を磨いて落語を極めた。滑稽話の名手は平成7年に落語界初の人間国宝となる。出囃子は『序の舞(本調子中の舞)』。
六代目 三遊亭圓生 (1900年9月3日-1979年9月3日)
繊細かつ自在な噺の構成力や、一点の抜かりもなくきめ細やかな描写。滑稽噺から人情噺、芝居噺、さらに圓朝作品に代表される「文芸物」に至るまでの演目の多さと幅広さは、昭和の落語黄金時代を支えた名人の中でも群を抜く存在であった。出囃子は『正札附』。三遊亭正統芸の伝承者と言われた昭和の名人。
五代目 桂文枝 (1930年4月12日-2005年3月12日)
戦後の上方落語復興に尽くし、松鶴と並び四天王と称された。昭和29年に三代目小文枝を襲名。平成4年には上方桂派の総本家といわれる文枝の五代目を襲名。ハメモノ入りの噺を得意とし、艶やかな芸風。弟子の育成にも力を入れ、三枝、きん枝、文珍ら多くの人気者を育てた。出囃子は『くるわ丹前』。
スクリーンで観る高座 シネマ落語「落語研究会 昭和の名人」シリーズ
過去の上映作品リスト
第1弾 「落語研究会 昭和の名人」
上映期間:2010年12月11日~12月24日
上映劇場:東劇(東銀座)のみ
桂文楽 明烏('68)
三代目 古今亭志ん朝 抜け雀('72)
十代目 金原亭馬生 親子酒('78)
六代目 三遊亭圓生 掛取万歳('73)
第2弾 「落語研究会 昭和の名人 弐」
上映期間:2011年5月21日~6月10日
上映劇場:東劇(東銀座)のみ
三代目 古今亭志ん朝 船徳('83)
十代目 金原亭馬生 臆病源兵衛('79)
六代目 三遊亭圓生 引越しの夢('70)
八代目 林家正蔵 中村仲蔵('72)
第3弾 「落語研究会 昭和の名人 参」
上映期間:2011年11月26日~ 東劇、なんばパークスシネマ 先行公開
上映期間:2012年1月21日~ 全国公開
上映期間:※東劇以外で初めての上映
桂吉朝 不動坊('03)
五代目 三遊亭圓樂 助六伝('82)
三代目 古今亭志ん朝 三方一両損('88)
十代目 金原亭馬生 鰍沢('75)
製作著作:TBS 宣伝・配給・製作協力:松竹 公式ブログ:http://cinemarakugo4.blogspot.com/
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